古い家に住んでいると、地震のニュースを見るたびに、うちは大丈夫かなと気になることがあります。福岡市中央区でも、昭和の建物はまだ多く、耐震の補助があるらしいと聞いて調べ始める方は少なくありません。ただ、耐震という言葉ひとつでも、診断と改修と建替えでは制度が違っていて、順番を間違えると補助の対象から外れてしまうこともあります。
地域情報メディア『天神まちログ』のエリア担当ライター、ユカリです。中央区に住んでいて、天神まわりを歩くことが多いのですが、耐震の相談窓口も実は天神にあります。用事の前後に寄れるかどうかをつい気にしてしまう性分なので、今回もまず窓口の場所と相談の順番から確認しました。
この記事では、福岡市の耐震補助で対象になりやすい住宅の条件、診断から改修までの流れ、契約前に確認しておきたい点を、公式情報にもとづいて順番に整理していきます。
【お知らせ】令和8年度から対象が大きく広がりました
令和7年度までは「共同住宅」や「病院」などが耐震診断費補助の対象でしたが、令和8年度からは「昭和56年5月31日以前に建築確認を得て着工した全ての建築物」に対象が拡大されています。木造の戸建住宅も対象に含まれるようになったため、これまで対象外だと思っていた方も、あらためて確認する価値があります。令和8年度の申請受付は令和8年4月13日から始まっています。
耐震補助で対象になりやすい内容
福岡市の耐震関連の補助は、大きく分けると耐震診断への補助と、耐震改修や建替えへの補助があります。診断と改修はそれぞれ別の制度として申請する必要があり、ひとまとめの手続きではありません。
見落としやすいのが、この二つを同じタイミングで一括申請できると思い込んでしまうことです。診断の結果が出てから、改修の補助を検討する流れになっています。まず何が対象なのか、順番だけ先に頭に入れておくと落ち着いて動けます。
- 耐震診断費補助
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建物の耐震性を調べる診断そのものの費用を補助する制度です。令和8年度からは、昭和56年5月31日以前に建築確認を得て着工した建築物であれば、木造戸建住宅を含めて対象になります。
- 耐震改修工事費補助
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診断結果をもとに、実際の補強工事にかかる費用を補助する制度です。木造戸建住宅の場合、この補助を受けるには、簡易診断ではなく詳細診断(診断結果ロ)を受けていることが条件になります。
耐震診断と耐震改修の違い
耐震診断は、今の建物がどのくらい地震に耐えられるかを数値で確認する調査です。専門家が図面や現地の状態を見て、上部構造評点という指標で判定します。
耐震改修は、その診断結果を踏まえて実際に補強する工事のことです。診断で評点が低いと分かった部分を、壁や基礎などで補強していく作業になります。
つまり診断が先、改修が後という順番です。木造戸建住宅の耐震改修工事の補助を受けるには詳細診断が必要とされており、目視や図面による簡易診断だけでは、改修補助の条件を満たさない点は覚えておきたいところです。
住宅の種類で変わりやすい点
耐震の補助制度は、木造戸建住宅と共同住宅とで、補助額の計算方法や上限額がそれぞれ別に定められています。令和8年度からは対象となる建築物そのものの範囲が「全ての建築物」に広がりましたが、補助金額の考え方は住宅の種類によって今も異なっています。
戸建なのか、マンションのような共同住宅なのか。まずここをはっきりさせておくと、その後の相談がスムーズになります。木造か鉄骨かといった構造の違いも、対象になるかどうかに関わってくる部分です。
築年数で確認したいこと
福岡市の耐震補助の多くは、旧耐震基準と呼ばれる時期に建てられた建物を対象にしています。具体的には、昭和56年5月31日以前に建築確認を得て着工した建築物という区切りが使われています。
この日付より後に建てられた住宅は、今回の制度の対象に含まれない場合があります。築年数だけで安心したり心配したりせず、建築確認を得た時期を確認する必要があります。実際の着工日は、確認申請の記録を見ないと分からないことも多いです。
申請前にまず確認しておくこと
耐震補助の制度は、年度ごとに対象範囲や補助内容が見直されることがあります。令和8年度は対象建築物が広がった年度でもあるので、申請前には必ず窓口へ相談し、その時点の最新条件を確認するのが安心です。
正直に言うと、わたしも最初は制度の名前だけで安心してしまいそうになりました。でも実際に確認してみると、対象の建物や年度によって内容が変わる部分があると分かりました。
申請のタイミングにも注意が必要です。福岡市の案内では、診断に着手する概ね1か月前までに申請するよう案内されています。補助申請から交付決定までは書類審査などで1か月ほどかかるとされているため、思いついたその日にすぐ動けるわけではない点も、頭に入れておきたいところです。
契約や着工前に注意したいこと
耐震診断や耐震改修の補助では、補助金の交付決定通知を受け取る前に契約や着工をしてしまうと、対象から外れる可能性があるとされています。
ここは先に確認しておくと、当日焦らずに動けます。診断を先に済ませてから補助を調べる、という順番だけは避けたいところです。
- 交付決定通知の前に業者と契約しない
- 診断や工事に着手する前に窓口へ相談する
- 申請から決定まで一定の期間がかかると考えておく(目安1か月ほど)
- 診断着手の概ね1か月前までに申請する
補助対象になる費用の考え方
補助対象になる費用は、診断そのものにかかる費用や、改修工事に直接関わる費用が中心になっています。工事に付随する費用がすべて対象になるとは限らない点は覚えておきたいところです。
補助額や補助率は、住宅の種類や工事内容によって計算方法が異なります。数字の部分は年度で見直されることもあるため、窓口での確認が欠かせません。令和8年度の耐震診断費補助では、たとえば戸建住宅の場合、診断費用の3分の2を補助しつつ、簡易診断は47,200円、詳細診断は204,000円が上限額とされています。戸建住宅以外(共同住宅など)は、簡易診断であれば35万円が上限で、詳細診断は建物の面積に応じて計算される仕組みです。
診断から改修までの手続きの流れ
福岡市の窓口では、耐震診断から改修までの流れをフローチャートで案内しています。順番を踏まえておくと、次に何をすればいいかが見えやすくなります。
建築物安全推進課へ電話で相談し、対象条件を確認します。診断着手の概ね1か月前までに申請する必要があるため、早めの相談が安心です。
交付決定通知を受け取ったあとに、診断の契約を進めます。交付決定までは書類審査などで1か月ほどかかる見込みです。
評点などの結果をもとに、改修が必要かどうかを見ます。木造戸建住宅で改修補助を目指す場合は、詳細診断の結果が必要になります。
改修が必要な場合は、あらためて改修の補助を申請します。
年度ごとの受付状況について
耐震関連の補助は、年度によって受付の開始時期や対象範囲が変わることがあります。前の年に確認した内容が、そのまま今年も同じとは限りません。
意外と知られていないのですが、対象の建物の範囲が年度で広がったり見直されたりすることもあります。実際、令和7年度までは共同住宅や病院が中心だった耐震診断費補助の対象は、令和8年度から「昭和56年5月31日以前に建築された全ての建築物」に広がりました。去年調べて対象外だと思っていた建物が、今は対象に含まれている場合もあるので、あらためて確認する価値があります。
よくある失敗と避けたい順番
よく迷うのが、まず耐震工事を依頼してから、あとで補助金を調べるという順番です。この進め方だと、すでに契約や着工をしてしまっているため、補助の対象から外れてしまうことがあります。
知り合いから聞いた話ですが、工事を先に決めてから相談に行き、対象外だと分かって残念な思いをした例もあるようです。窓口への相談を先に済ませておく順番のほうが、結果的に無理がありません。

先に窓口、あとで契約の順番が安心です
対象になりにくいケースの注意点
耐震補助は、すべての住宅が対象になるわけではありません。建築確認を得た時期が昭和56年6月1日以降の住宅は、令和8年度に対象が拡大されたあとも、この耐震診断費補助の対象にはなりません。また、既に耐震診断を契約済み、実施中、または完了済みの建物も対象外とされています。
建物の耐震性そのものについては、この記事では個別に判断できません。実際の評価は、専門家による診断を通じて確認していく内容になります。
| 確認したい項目 | 見ておきたい内容 |
|---|---|
| 建築確認の時期 | 昭和56年5月31日以前かどうか |
| 建物の種類 | 木造戸建か共同住宅か(令和8年度からは種類を問わず対象に拡大) |
| 診断の種類 | 簡易診断か詳細診断か(戸建の改修補助には詳細診断が必要) |
| 申請のタイミング | 診断着手の概ね1か月前までに申請 |
| 手続きの順番 | 相談から申請、交付決定、契約という流れ |
今日わたしが最初に確認すること
もし今、家の耐震のことが気になっているなら、まずは建築確認を得た時期を確認するところから始めてみてください。権利書や図面が手元にあれば、今週末にでも見返しておくと安心です。
わたし自身、天神の窓口の場所を先に調べておいたことで、実際に相談へ行くときに迷わずに済みました。順番を先に知っておくだけで、気持ちの負担が少し軽くなる気がしています。
今日は資料を一枚メモに残すだけでも十分です。それだけで、来週の相談がずいぶん動きやすくなりますよ。窓口は住宅都市みどり局建築指導部建築物安全推進課(福岡市中央区天神1丁目8番1号、電話092-711-4580)です。補助戸数には限りがあるとのことなので、気になっている方は早めの相談がおすすめです。
福岡市が実施する「建築物耐震診断費補助事業」について【https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/bid_safe/life/0001878.html】













